「学門」って何?慶應理工を受験するうえで知っておきたいこと

「学門」って何?慶應理工を受験するうえで知っておきたいこと

慶應大学理工学部では、学科ではなく「学門」というものを選択して受験します。しかしそのカテゴリ分けは曖昧で、外部からではわかりづらいです。今回は「慶應理工に行きたいけど、どの学門を受ければいいのかわからない!」という人に向けて、各学門の特徴をまとめました。

こんにちは、慶應大学理工学部の2年生です。
慶應大学理工学部には「学門」と呼ばれるカテゴリーが5つあり、学科ではなく学門を1つ選択して受験する形となっています。「学門1は物理系」など、一応の分類はありますがどれも曖昧です。
今回は、各学門の特徴を述べたうえで「〇〇科に行くにはどの学門を受けるべきか」といったことをまとめました。慶應理工を志望する受験生はぜひ参考にしてください。

学門制とは?

まず学門という制度について簡単にまとめたいと思います。
学門とは、『1年生のうちは「学門」というものに所属し、2年生から各学科に所属する』という制度で、東大の理系や東工大も同様な制度を取り入れています。

もちろんメリット・デメリットがあり、最も考えられるのはそれぞれ
メリット:各学科のイメージを掴んだうえで進路を決められること
デメリット:人気の学科には選抜があり、「大学合格=行きたい進路の確約」ではないこと
だと思います。

このデメリットは受験生にとって心配な部分があるでしょう。しかし安心してください。約90%の学生が第一希望の学科へ入れ、落ちるのは主に小中高からの内部生(のうち飛び抜けて出来の悪い人)です。一般受験で合格した学生は、よほど落ちぶれない限り"100%"希望の学科に入れます。

では、次に各学門の特徴と受験するべき人をまとめます。

各学門の特徴

学門1:学問として物理が好きな人、そうではないけど物理が好きな人

学門1は物理系で、そのうち
20%が物理学科、50%が物理情報工学科、20%が電子工学科、10%が機械工学科
に進みます。

理学的な物理学が学べる物理学科は、学門1からしか行けません。学問としての物理が好きな人は学門1に進んで間違いないでしょう。

主に工学的な物理を学ぶ物理情報工学科にも広い間口が設けられていますので、「学問として"って感じじゃないじゃないけど、物理は好き」という人にもおすすめです。

学門2:学問として数学が好きな人、数学の問題を解くのが好きな人

学門2は数学系で、そのうち
35%が数理科学科、50%が管理工学科、15%が情報工学科
に進みます。

いわゆる"数学科"である数理科学科へは、学門2からのみ行けます。純粋数学が学びたい人は学門2を受験しましょう。

この学門に所属する学生の大半が進む管理工学科は、他の大学にはない珍しい学科です。人間工学、統計学、都市工学などの理系的な学問はもちろん、金融工学や経済学のような文系っぽいものまで、様々なことを学べます。「数学を使って社会的な問題を解く」という点は一貫しているので、数学の問題を解くのが好きな人にもおすすめな学門です。

学門3:学問として化学が好きな人、化学を社会に役立てたい人

学門3は化学系で、そのうち
20%が化学科、55%が応用化学科、15%が生命情報学科
に進みます。

理学的な化学が学べる化学科へは、学門3からしか進めません。「とにかく化学が好きで、なんとしても化学科に進みたい」という人は学門3を受験しましょう。

学門3の学生のうち、かなりの割合が実用重視の応用化学科や生命情報学科へ進みます。「理論も大事だけど、なにより化学を社会に役立てたい」という人もこの学門がよいでしょう。

ここまでの学門は、受験で学ぶ数学物理化学を理学的or工学的に学びたい人に向いています。

学門4:ものづくりがやりたい人、理系全般に興味のある人

学門4はメカニクス系で、そのうち
50%が機械工学科、30%がシステムデザイン工学科、10%が応用化学科、10%が管理工学科
に進みます。

所属する学生の約半数が進む機械工学科では、材料力学、機械力学、熱力学、流体力学の「4力」と呼ばれる学問を学びます。機械の設計や加工も扱っているので、そういった道へ進みたい人は学問4へ進むとよいでしょう。

3割が進むシステムデザイン工学科はとにかく幅の広い学科で、電子回路や機械の設計さらには生産システムなど、本当に様々なことが学べます。また、慶應の中で建築が学べるのはこの学科だけなので、将来的に建築分野に携わりたいという人も学門4がよいでしょう。

他にも応用化学科や管理工学科にも進めるので、「具体的なやりたいことは決まってないけど、とにかく理系分野が好き」という人におすすめの学門です。

学門5:人工知能に興味がある人、電子機器の設計がやりたい人

学門5は情報系で、そのうち
35%が情報工学科、30%が電子工学科、25%がシステムデザイン工学科、10%が生命情報学科
に進みます。

3〜4割が進める情報工学科は、プログラミングや人工知能など「まさにIT!」といった内容を学びます。将来プログラマーになりたい人や、人工知能、自動操縦などのトピックに興味がある人は学門5を受験するとよいでしょう。

約3割が進む電子工学科は、電子回路や制御工学など、PCスマホなどの電子デバイスの設計に直接関わる分野を学びます。将来そういった分野に関わりたい人もこの学門がよいでしょう。

結局どの学門を受験すればいいの?

長々と書きましたが、行きたい学科別に受験すべき学門をまとめると

物理学科、物理情報工学科に行きたい→学門1
数理科学科、管理工学科に行きたい→学門2
化学科、応用化学科、生命情報学科に行きたい→学門3
機械工学科、システムデザイン工学科に行きたい→学門4
情報工学科、電子工学科に行きたい→学門5
行きたい学科が決まっていない→学門4

となります。

下記から各学科のHPにアクセスできます。どの学科もおもしろいことをやっているので、興味のない学科のHPもぜひ覗いてみてください。

終わりに

いかがでしたでしょうか。
「せっかく合格できたのに、やりたかった勉強ができない」というのは非常にもったいなく、避けたいものです。慶應理工を受験する際には学門という制度の仕組みをしっかり押さえて、受験勉強の時間、ひいては大事な学生生活を無駄にしないようにしましょう。

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ogai

慶應理工3年です。第一志望は東工大でした。中学まで公立で、高校は埼玉の中堅私立でした。予備校には行かず部活も最後まで続けていましたが、なんとか現役で合格できました。「無理せず合格(できたらいいな)」がモットーで、嫌いな化学には"最小限の努力で最低限の点数を"という戦略をとっていました。「最低ラインで合格するには?」という目線で書いていきます。

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