無機化学導入書に最強!現役早稲田創造理工生による「福間の無機化学の講義」のススメ

無機化学導入書に最強!現役早稲田創造理工生による「福間の無機化学の講義」のススメ

こんにちは。早稲田大学創造理工学部経営システム工学科4年の学部生です。
本日は、私が受験生時代にとにかくお世話になった「福間の無機化学の講義」についての紹介をしたいと思います。

当時高3の4月だったころ、化学に関してはまったく知識がない状態で受験化学の対策を始めました。とりわけ、無機化学についてはほとんど理解をしておらず「何から始めればいいのか」さえも何も分からない状態で、当時受けた学内の模試では化学の偏差値が50程度だったことを今でも覚えています。
そのことを大学受験を成功させた理系の部活の先輩に相談したところ、無機化学の導入書としては「福間の無機化学の講義」が最も良いと言われ、そのアドバイスに従ってこの本を何回も読み込んだと思います。結果、自分は化学の偏差値を65まで上げることができ、そして難関校である早稲田大学創造理工学部と上智大学理工学部に合格することが出来ました。

この参考書の特徴

この参考書の最も評価すべき点は「暗記するべき量を極力減らす」ことについて重きを置いているところです。無機化学という分野はもちろん暗記をしていないと解けない問題が多く存在するのは事実ですが、そんな中、この参考書は無機化学を単なる暗記でなく、理論的に理解できるように説明している点でとても貴重な参考書だと思われます。「理論的な説明」というと、少し難しい解説をイメージしがちですが、この本は基礎の基礎から解説を始めているので非常に分かりやすいです。無機化学を勉強する上で必須ともいえる理論と知識のみを凝縮した一冊と言えるので、導入から入試直前までとにかく重宝します。

この参考書の長所、短所

長所

学生時代この本を使っているときに、特にありがたかったのは化学反応式のしくみを詳しく説明してくれているところです。無機化学に登場する化学反応式を「酸塩基の反応」、「酸化還元反応」に分類して、その作り方を1から教えてくれています。
丸暗記で覚えようとすると反応式の添え字を間違えてたり、見慣れない応用問題に対応するのが難しく無機の反応式ですが、この本の説明を1通り理解してから反応式を作れるようにしておけば、心配はいりません。

短所

本書は基本的に解説に重きを置いた参考書であるので、この一冊で問題演習まで行うのは不十分です。もちろん、章末にそれぞれ演習問題が用意されているのですが、それだけでは明らかに演習不足です。よって「化学重要問題集」や「セミナー化学」などを用いてしっかりと知識を定着させるための演習を行う必要があります。特にこの2冊は網羅性が高く、片方持っているだけでも十分重宝すると思われます。

この参考書をオススメするレベル

「2次試験に化学を使うが、無機化学に関してはさっぱり分かっていない」という人にオススメです。具体的に言うと、志望校のレベルが上智理科大~東大レベルであり、現在化学の偏差値が45~55程度の人に合っていると考えられます。逆に、センター試験のみで化学を使う予定の生徒さんには少し内容が深すぎると思われるのでオススメできません。

また、本書では同じ出版社から販売されている「鎌田の理論化学」をある程度理解していることを前提にして書いてあるので、そちらも理論化学の導入書として併用することをオススメします。高3の夏からでも全然間に合いますので、是非この本を使って無機化学のスペシャリストになってください。

実際に筆者が使っていた時期と成績の推移

時期

年度が高3にあがった当時の4月の頭から取り組みました。そのまま本番直前まで使い続けていたと思います。

成績の推移

・使用前
高校3年4月 河合塾全統記述模試 化学偏差値51.7
・使用後
高校3年10月 河合塾全統記述模試 化学偏差値65.4

この参考書を使ったお勧めの勉強法

1週目から要点だけを読んで無機化学の全体像をつかみ、二週目にじっくり読み進めていくことをオススメします。2週目に関しては、「1日1つの単元を進める」など、予め進行速度を決めておくのがいいでしょう。そして、福間の無機化学を読んで得た理論や知識を実践するために、その日やった単元がカバーしている問題を問題集からピックアップして解きアウトプットをきたえる、というのがオススメです。まとめると、

①決められた範囲の「福間の無機化学」を読み込み、しっかりインプット

②その範囲と一致する問題を「セミナー化学」もしくは「化学重要問題集」からピックアップして解く。解いてる最中、分からない箇所もしくは忘れた知識がある場合は「福間の無機化学」に戻って知識を確認。

その範囲をカバーしている問題を使っている問題集からピックアップしてアウトプットしていく、という方法です。この方法が無機化学を学ぶ上で最も効率よく勉強できる方法ではないかと思います。

・1週目(4日~1週間)

問題は解かずに要点だけを覚えながら通し読み。全体像を掴むことに重点を置き、問題は解かない。

・2週目(2ヶ月)

1週目よりも更に深くそれぞれの単元を読み込む、そして覚えることを意識し、そして各単元末尾にある問題もしっかり解く(この時理解した知識をどのようにアウトプットするかに意識を向けることが超大事)。また、覚えるべきことが何であるかは本にしっかり記述してあるので、極力暗記するつもりで読み進めていく。

 ↓

その日に読みこんだ単元を関連した範囲である問題を演習問題集からピックアップし、「福間の無機化学」を見ずに解く事でしっかりアウトプット。

・3週目(2ヶ月)

2週目と同じようなプロセスで「福間の無機化学」と演習問題集を並行して進めていく。この3週目で「2週目では解けなかった問題がしっかり解けるようになっている」ことを確認することが大事。

・4週目

インプットはほとんど完了していたので、基本的には演習したときに気づいた疑問点を解消するための参考書のような使い方をしていた。受ける模試や志望校(早慶上智など)の赤本などを解いている時に気がついた「知識の抜け」や「理論のあいまいさ」を埋めるためにこの本を利用していた。

最後に

以上が私が化学の偏差値を50ちょうどから65近くまで上げるためにやっていた無機化学の勉強法です。とりわけ無機化学に関しては、問題演習を繰り返して自分の知識や理論の抜けを埋めていく作業を繰り返すことが大事です。

一般的に、化学で高得点を狙ううえで最も重要なことは「典型問題を難度も解き、解法をしっかり頭に定着させる」ことです。色々な参考書に浮気することなく、やると決めた参考書を最後まで徹底的にやりぬくことが大事であると思います。

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Ryo

早稲田大学創造理工学部経営システム工学科4年生です。大手予備校で3年間、理系学生の進路相談や個別指導などを行ってきました。自分の受験生と塾講師の2つの経験から得た知識やコツを高校生のみなさんにシェア出来ればと思います。

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