英文読解で言うところの「要旨」って何?

英文読解で言うところの「要旨」って何?

「英文の要旨を理解しなさい」とはよく言われることですが、実際「要旨」ってなんなんだ?という疑問があると思います。今回はこの「要旨」というものが何なのか、一般的なケースを踏まえていきます。「要旨」をつかむための指針・ガイドとして有効活用していただけたらと思います。

はじめに

「単語や文法はまあまあできるけれど、英文読解で思うように点を取れない」と悩む学生は多いと思います。そんな学生が直面するのが、英文読解系の問題集や模試の解説でよく「『本文の要旨』『段落の要旨』を理解しよう!」的なアドバイスです。しかし、よくよく考えてみると「要旨ってなんだよ!」と思ったりしませんか?今日は、英文読解の基本事項を踏まえながら、受験生が「なんとなく」で捉えがちな「要旨」というものが一体何なのか、そして「要旨を捉える」技術について伝えたいと思います。

英文読解の基本事項

「英文読解」は参考書や予備校でたくさん耳にする言葉ですが、「実際、英文読解って何をするの?」と問われると、案外、「わかるようでわからない」かもしれません。基本的に、「英文読解」というものは、本質的に「現代文」とほぼ変わらない教科です。

つまり、
①英語を使って、
②何らかの文章を読み、そこから作者の言いたいメッセージ(=要旨)を理解し、
③しっかりと理解できているかどうかを示すために「設問」を解く
という科目なのです。

そのため、当然ながら、英語長文は現代文と同じで、一文と一文の「関係」に注目しながら読まなければいけません。具体的には、「for example / for instance(例えば)」や、「but / however(しかし)」、「so / thus / therefore(それゆえ)」「in other words / that is / in short / to put it in another way(つまり、要は)」「because/ since / as(なぜなら…だからだ)」のような副詞句・接続詞は、明確な「論理関係」を示しているもので、特に重点的に理解しようとしなければなりません。
ただ読むだけではなく、このような論理関係から、「(結局のところ)筆者は、あるテーマに対して、何を主張しているのか」を読み解いていくことが大切なのです。

事実、英文長文でしばしば問われる問題は、このような「論理」の流れを問う問題が多いです。例えば、センター試験でしばしば出題されるのが、「(文章の登場人物など)が~だと思った"理由"は何か」、といったものです。これも、「because / since / as」にチェックを入れ、「Xが原因で(登場人物が)~だと思った」という論理関係が理解できていれば、自信を持って「正解はXだ」と答えられるようになります。

抽象文と具体文 ~「要旨」は抽象文にある!~

では、それを踏まえ、改めて「要旨」とは何なのかについて説明したいと思います。

結論から言うと「要旨」は英文中にある「抽象的な文章(=一般的なこと)」を指していると認識して間違いありません。そして、そのような「要旨」は、「作者の主張したいこと」に繋がりやすいのです。加えて、前段で紹介した副詞句や接続詞の前後には、ほぼ必ずと言っていいほどにその「抽象文」が含まれています。

例として、簡単な問題を紹介したいと思います。

(問題)空欄に語句を記入して埋めてください。
In many parts of the world, a lot of species are on the verge of extinction.( ① ), polar bears are now disappearing because of the global warming.

(解説)
もちろん入る語句は、①for example / for instanceです。

第一文では、「世界では、多くの生物種が絶滅の淵にある」、という意味の、「抽象的・一般的なこと」を言っています。そして、そこから第二文では、「現在、ホッキョクグマは地球温暖化のせいで姿を消しつつある」という、具体的な説明をしています。

この二つの文章の論理関係を見ていきましょう。
第一文は、上記で解説したように、「抽象的な文(=一般的なことを述べた文)」であり、第二文は、全文で述べられた「絶滅の淵にある生物種」の中から、更に具体的に「ホッキョクグマ」を例に出して、意味的に補足を行っています。2つの短い文でしたが、ここにおいて作者が「主張したい」と思っているのは、第一文の「抽象文」ということになります。

ここで、受験生が理解すべきなのは、「あくまで具体文は、例をあげてわかりやすくしている”だけ”である」ということです。つまり、一番作者が言いたいことは「世界中で多くの生物が絶滅の危機にあるということ」なのです。
だから、基本的に、受験生はまず「抽象文(=作者の言いたいこと)」を理解しなければなりません。その部分がよく理解できなければ、「具体例」を利用して補足して読解する、という形になります。読むスピードを上げたいならば、「抽象文(=作者の言いたいこと)」をキッチリ追って理解することが必要なのです。参考書や先生がよく言う、段落や文章全体の「要旨」というのは、結局のところ「作者が言いたいと思っていることの集合体」です。
だから、具体例などを使いながら、「抽象文」の部分を正確に読み取っていけば「要旨」は
わかるようになります。そして、一段落や文章全体の「要旨」がわかれば、問題を解くのも楽になるし、早くなります。なぜなら、入試英語問題の多くは「要旨(作者の言いたいこと)」が解答の根拠になっているからです。

おわりに

ここで述べた話は、あくまで「一般論」でしかありませんが、英文読解を行う上で非常に重要な基本知識になると思います。「単語や文法の知識は増してきたけれど、長文読解でなかなか点が取れない」と悩む学生は、恐らく、このような「要旨の把握」の部分が曖昧であることが原因かもしれません。

「要旨の把握」のための練習としておすすめしたいのが、センター試験英語の「大問6」です。この文章では、基本的に、設問(=理解度を試すクイズ)が段落ごとに設定されており、「具体文」と「抽象文」を二分しながら解いていく訓練になります。同様の理由で、「マーク式基礎問題集」等もおすすめです。

また、より「読解」のスキルを高めたいのであれば、「ポレポレ」や「速読英単語(上級編)」のような、英文読解のテクニックについても触れているような参考書に触れてみてもいいでしょう。



関連する記事

この記事のキーワード

この記事のライター

Thumb 99f0b4b0 f708 4255 b33b d3b6d6049fdd

たかみ

慶應義塾大学法学部に在籍している2年生かつ、底辺高校出身、元学校嫌いの意識低い系。自分の経験を踏まえてモチベーション・自己管理などの記事を発信したいと思います。また、家庭教師・個別指導のアルバイト経験を活かして受験勉強に関する情報も発信できたらと思います。

カテゴリー 一覧