センター現代文で9割を取るためのコツと参考書

センター現代文で9割を取るためのコツと参考書

センター現代文といえば「難しい」「よくわからない」「どうやって勉強すればいいかわからない」といったイメージが強いのではないかと思います。今回は、この科目に関する情報をまとめながら、9割以上の高得点を取る方法について説明していきます。

過去問の配点・平均点と傾向

そもそも「センター試験(国語)」は
・大問1(論説文)
・大問2(小説)
・大問3(古文)
・大問4(漢文)
の4つに分かれており、このうち大問1と2を"センター現代文"として扱います。
大問1は論説文(=作者が伝えたいメッセージを客観的・論理的に説明する文章)が出題され、
大問2は小説が出題されるので、異なったアプローチが必要になります。

例年、論説文・小説の各大問ごとの構成としては、
小問①:語彙問題(漢字の知識を問うもの/慣用句の意味を問うもの、各2点)
小問②~⑥:読解問題(文章の内容理解を問うもの、各7点~8点)
となっています。

センター国語(古典を含む)全体の平均点は、2016年度では易化傾向がみられたため129.4点と高い数値が出ましたが、2013年・2014年・2015年の推移で見てみると、101点⇒98.7点⇒119.2点と年度によってかなりばらつきがあることがわかります。

また、論説文・小説だけの平均点では、こちらも難化・易化によりバラツキはあるものの2008-2012年のデータでは20点後半~30点前後を推移しています。

このことを踏まえると、センター国語の基本的傾向としては、「本文の難しさによって、取れる得点が大きく変化しやすい」性質を持っていることがわかります。

例えば、2013年の論説文は小林秀雄(故)の「鍔」が出題されましたが、この文章は段落構造がかなり独特でした。段落を越すと、それまで話していた内容とは別の内容に飛んでしまうように勘違いしてしまうような構成で、趣旨が読み取りにくくなった結果、いわゆる「爆死」する受験生が多発し新聞にも取り上げられるほどまでに話題になりました。

そして、2014年の「武士の素養としての漢文」についての論説文も、前年ほどではなくとも読みにくい文章で、古典の難しさも相まって更に平均点が下がるという自体に陥りました。

センター現代文で9割を取るための前提と対策

このように、センター現代文は「年度ごとの問題文」にかなり左右されるきらいがあります。しかし、受験生がしばし勘違いするのは「現代文は本文をちゃんと読めさえすれば解ける」と思ってしまうことです。実はこれは間違いで、「受験生が最低限やるべきこと」が存在するのです。

それは、「本文以上に設問を理解する」ということです。

現代文で設問を落としてしまう時によくあるパターンとして、「設問で何が問われているかよく理解していない」というケースがあります。簡単な例で言えば、「どういうことか。」「なぜ…か。」「…の関係とは何か。」といった「疑問詞」に注目し、何が問われているのかを理解するということです。これをせず、漫然と本文を読んで「微妙にわかったようなわからないような…」といった雰囲気で設問をよく見ないまま解答しても、間違ってしまうことが多いです。

もしも、「(傍線1)とあるが、これは"どういうことか"。」という設問なのならば、傍線の内容の「説明(=言い換えたもの)」を尋ねているということになります。それさえわかれば、あとは、<傍線そのものの意味>+<傍線前後の論理関係>を掴み「なるほど。つまり、これ(=傍線)はこういう意味なんだろう」という風に理解すれば、正解へ近づく確率はグッと上がってきます。

では、この<設問の意図をガッチリ理解する>アプローチ法を前提にした上で、
「本文の内容をちゃんと理解する」ためにはどのような対策(勉強法)が効果的なのでしょうか?
答えは3つあり、どれもシンプルです。
①「読み方」を身に付ける
②「難しい用語」を理解し、語彙力を増やす。
③「演習量」を増やす。
単純なことですが、重要なことです。次の段でこの3つの手法について詳しく説明していきます。

読み方を身に付ける方法と参考書

さて、「現代文の読み方」とはなんなのでしょうか。これは英文読解にも通じることですが、
①「接続詞」に注意する
②「代名詞」に注意する
③「具体例」に注意する
④(小説限定)場面と時期にメリハリをつける
の3つで成り立っています。

①はしばしば予備校や参考書で語られていることで、「しかし」「つまり」「それゆえに」といった、"文と文の論理関係を明確化するために使われる語"のことです。「しかし」であれば、文Aと文Bの意味内容は「逆」になり、「つまり」であれば文Aと文Bの意味内容は「同じ」になり、「それゆえに」であれば文Aと文Bは「原因⇒結果」という関係になるということです。このような「接続詞」の前後には作者の強調したいこと(=作者の主張・本文の要旨)が存在するため、ここにチェックを入れることは必須になります。
②も同様、読解系の参考書で語られることですが、「本文で"その"という表記があった場合、何を指しているのかを逐一追う必要がある」ということです。意外と受験生がやらないことのひとつがこの②なのですが、代名詞を追わずに現代文を読み進めると、抽象的な文章の場合に「話がつかめない!」という事態に陥ることがあるのです。代名詞もしっかりと追っていきましょう。
③も、参考書によっては語られることですが、「具体例」は「抽象的な文章(⇒作者の主張をまとめた内容になりやすい)」をわかりやすく説明するものです。この具体例は、「同じことの繰り返しだから飛ばそう」とするよりも「理解の補強のために確認しておく」方が結果的には時間短縮になり、効果がより大きいです。
④は小説に限定される話ですが、「場面が変わった」或いは「時間が変化した」場合にはそれまでの登場人物の心情などを引きずってはいけない、ということです。これもしばしば受験生がやってしまうことで、「場面・時期が変わる前の登場人物の気持ち」を「変わったあとの登場人物の気持ち」とすり替えてしまう、ということです。本文中に「時間と場面は変わったが、心情は変わっていない」というような理由付けなどの説明がない限りは、このような「すり替え」はミスにつながってしまいます。「読者視点」にならないように、ここを気をつけるだけでもミスは減るので、是非心がけてほしいと思います。

このような「読み方」を基礎から学ぶ上でおすすめの参考書は、「田村の現代文」でしょうか。
文と文の論理関係についてしっかりと解説がされているので、初めて現代文に手をつけたいと思う人にも、苦手なのでもう一度基礎からやり直したいと思う人にもオススメです。

難しい用語を身に付ける方法と参考書

「難しい用語」を理解できる語彙力こそが、最も現代文で重要だと筆者は考えます。
例えば入試に頻出する有名どころでは、
・「パラドックス/逆説」
・「アンビバレント」
・「多義的⇔一義的」
・「多元的⇔一元的」
・「有機⇔無機」
・「物心二元論」
・「自然を対象化する」
・「目的論⇔機械論」
・「存在論」
・「形而上学」
・「倒錯」
・「エス/自我/超自我」
・「アイ」と「ミー」
・「イデア」
・「クオリア」
あたりの用語でしょうか。これらは比較的現代文の演習を重ねていると出会いやすい用語で、中には哲学・精神医学・社会学といった「大学での学問」からくる理論や知識もいくつか存在します。一見すると「固いなあ」「面倒な言葉だなあ」という印象かもしれませんが、意味を知ればあとあと楽になってきます。特にこのような単語を使う文章と出会った時の難易度が一気に変わってくるため、ぜひ上記は押さえておきたい用語集です。
このような"キーワード"をまとめる参考書としては、Z会の「現代文キーワード集」でしょう。現代文に苦手意識がある人は、「用語がわからないだけ」のパターンも多いので、ぜひ目を通してみると良いと思います。

演習量を増やすためのおすすめの参考書

では、最後の柱である「演習量を増やす」ことに移りましょう。
上記までに述べたこと以外で、現代文でできることというのは実はあまりありません。
あとはとにかく「毎日でも現代文に触れることを繰り返す」ことだけです。しかし、ここで重要なのは「事務的・機械的に演習を解いてはいけない」ということです。現代文では何より「内容を理解して自分の言葉でまとめなおす」作業が得点源のコアです。もし点数が取れなかったならば「なぜ解けなかったか、どこが理解できなかったか」を分析し、ミスをなくすためにどうすればよいか(例:もう少し用語を理解しよう、代名詞を追うようにしよう、途中で読むのを諦めたりぼーっとしないようにしよう、設問の意図をもう少し考えてみよう、など)を考えてまた次に繋げるサイクルを繰り返してください。

以下の参考書はオススメのものです、良問揃いで解説も丁寧なので復習しやすく、演習しやすい問題集なのではないでしょうか。

おわりに

いかがでしたか。
「現代文は伸びにくい教科」と言われていますが、できることをやればある程度のリターンが帰ってきます。筆者自身、高校2年秋から受験直前までの現代文の成績は、偏差値55(2年秋)…→60前後(3年春夏)…→65前後(冬~直前)といった形で伸ばすことができました。偏差値70を超えるのはなかなか難しいことですが、65前後までであれば地道な勉強の繰り返しでなんとかなります。頑張ってください!

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Tutee 編集部

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