文学的表現を掴め!米文学・映画のquotesから学ぶ英語

文学的表現を掴め!米文学・映画のquotesから学ぶ英語

大学入試、特に文学部の英語では、文学作品や随筆から出典した、比喩表現を含む問題がしばしば出されます。ネイティブでない日本の受験生にとっては辛いものですが、慣れてしまえば対処は簡単です。今回は、著名な英文学や映画のquotes(引用;名言)を使って、そんな比喩表現を見つつ、英単語や英文法についても触れていきます。

はじめに

そもそも「文学的表現」とは何なのでしょうか。
例えば「比喩表現(ある物事を、類似または関係する他の物事を借りて表現すること。たとえ。)」などがあります。

具体的には、
①直喩:~のようだ、という表現を使って例える。
(ex)彼は、飢えた野良犬のように食事をむさぼった。

②暗喩:~のようだ、という表現を使わず、そのものの特徴を使って表現をする。メタファー。
(ex)彼女は、職場の花だ。

③擬人法:人でないものを人にたとえて表現する。
(ex)夜空を見上げると、満月が僕に微笑んでいる。

などです。
英語でも、このような「例えを使った表現」=「比喩表現」が存在し、受験英語においても問われることがあります。
結論としては、「比喩表現」のような技法を使うことで、文章に美しさや含みを持たせるのが「文学的表現」と言ってしまってよいでしょう。

今日は、いくつかの英米文学・映画のquotes(引用;名言)を引用して、「文学的表現」を見つつ、英単語や文法についても触れていきます。

英語の比喩をquotesで理解してみよう

『アラバマ物語/To kill a mockingbird』

(原文)
"First of all," he said,
"if you can learn a simple trick, Scout, you'll get along a lot better with all kinds of folks.
You never really understand a person until you consider things from his point of view …
… until you climb into his skin and walk around in it."

(拙訳)
「まず初めに」
「お前がシンプルな秘訣を学べたなら、どんな人々とだって、もっと仲良くなれるんだ。
他人の目線から物事を考えて……つまり、その人の皮膚を着込んで、そのまま歩き回ってみて初めて、本当にその人のことを理解できるんだよ」と彼は言った。

出典:www.sparknotes.com

『アラバマ物語』は、米文学の古典的な名著です。
人種差別が根強いアメリカ南部の小さな町で、白人女性への暴行容疑で逮捕された黒人の青年の裁判を担当する弁護士アティカス・フィンチとその息子・娘の物語です。アメリカで知らない人はいないレベルの有名な本です。上記では、娘のスコットに、アティカスが話しかけているという構図です。

ここで重要なのは『until you climb into his skin...』の部分です。
「皮膚を着込む」という文字だけで見ると、非常にサイコな雰囲気がしますが、これは当然『人と同じ目線に立つ』ことのメタファーになります。

文法的には、
①until you consider from his point of view
②until you climb into his skin and walk around in it
の、untilで始まる二文が「…」で繋がれているので、同格の関係(言い換え)になっているように読み取れます。そういう意味では「読み取りやすい比喩表現」かもしれません。

また、「never…until~」は、直訳すれば「~するまでは決して…ない」という意味になりますが、より日本語らしく訳出するなら「~して初めて…する」という形になります。この形は入試頻出です。

単語・熟語的には
●get along with A 「Aとうまくやる」
●from A's point of view 「Aの目線、視点、観点」
●climb into A 「Aを着込む」
●in A 「Aを着て」 * A girl in black 「黒衣の少女」といった形で使われます。
あたりを押さえておきたいですね。

『今を生きる/Dead poets society』

(原文)
“So avoid using the word ‘very’ because it’s lazy. A man is not very tired, he is 'exhausted'. Don’t use very sad, use morose. Language was invented for one reason, boys - to woo women - and, in that endeavor, laziness will not do. It also won’t do in your essays.”

(拙訳)
「だから、'very'という言葉は、文章が怠惰になるから使ってはいけない。
very tired(すごく疲れた)なのではなく、exhausted(疲弊した)なんだ。
sad(悲しい)を使うのではなく、morose(陰鬱な)を使いなさい。
少年たちよ、言語というものは、ある理由によって造られた―それは、女性を口説くためだ。
その努力のなかでは、怠惰であることに何の意味もない。君たちのエッセイでもそうだ。」

出典:www.goodreads.com

続いては、映画『いまを生きる/Dead poets society』からのquotesです。
1959年、アメリカ・バーモント州の全寮制高校の新学期に、同校のOBである英語教師ジョン・キーティングが赴任しました。厳格な校則に縛られている学生たちに、キーティングは「教科書なんか破り捨てろ」と言い、詩や生きることの素晴らしさについて教えようとします。上記の一節は、赴任したてのキーティング先生が、学生のエッセイで「very」という言葉を使うことの不適切さについて授業をしているところです。

ここには「文学的表現」がないように思えますが、実は重要な表現が存在しています。
それは""(クォーテーションマーク/引用符)と―(ダッシュ)です。これは文学作品だけでなく、論説文にもしばしば出てくるので、特に押さえておきたいところです。

引用符は、
①「」…カギカッコの役割
②ことわざなどを引用する役割
★③(前の状況などを受けて)「その」「くだんの」という意味を付加する役割
があります。上記の'very'は、③の意味で使われています。
前の状況では学生が「very」を使っていたが、「君が使っていたそのvery」というのは良くない。
という表現になります。

ダッシュは、主に文章を中断して、「補足」や「言い換え」をする際に使われます。
言い換えの意味の場合、日本語に訳すのであれば「つまり」が入ることが多いです。
例:The camera―I bought it yesterday― costed me 20,000 yen.
訳:そのカメラは――僕が昨日買ったものだが――2万円もした。


単語・文法で重要な部分としては
●avoid doing 「…するのを避ける」
●自動詞のdo 「間に合う」「十分である」
あたりでしょうか。

『フォレスト・ガンプ/Forrest Gump』

(原文)
My mama always said,
‘Life was like a box of chocolates. You never know what you’re gonna get'.

(拙訳)
ママはいつも言ってた。
「人生はチョコレートの箱のようなもの。何が入っているかは開けてみるまでわからない」

出典:www.biography.com

このセリフは有名なので、見たことがある人もいるかもしれません。
『フォレスト・ガンプ』は、他人より知能指数は低いものの、純真な心とまわりの人々の協力を受けて数々の成功を収めていく"うすのろフォレスト"の半生を、アメリカ史の流れの中で描いた映画です。

とてもシンプルな英文なのでもはや解説は必要ないかもしれませんが…
●like A 「Aのように」
⇒もちろん、「~のように」ということで、直喩になります。
難関大志望の人にもう1ステップ付け加えると、
★(形容詞)+ as A 「Aのように(形容詞)」
という表現があることを押さえておきたいです。
理屈としては"as(形容詞)as A"と変わりませんが、形容詞の直前にあるasが省略されることがあります。
例:Bold as love 「愛のごとく大胆に」

おわりに

いかがでしたか。
英語の勉強がてら、外国の文学作品や映画を見ることは非常に効果的です。
今回は「文学表現」という観点で紹介をしましたが、日常会話や砕けた口調、古典英語なども学ぶことができます。是非手に取ってみてください!

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たかみ

慶應義塾大学法学部に在籍している2年生かつ、底辺高校出身、元学校嫌いの意識低い系。自分の経験を踏まえてモチベーション・自己管理などの記事を発信したいと思います。また、家庭教師・個別指導のアルバイト経験を活かして受験勉強に関する情報も発信できたらと思います。

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