TEAP利用入試って何?上智・立教、2017年には早稲田も導入する、英語免除の大学受験用英語テストとは。

TEAP利用入試って何?上智・立教、2017年には早稲田も導入する、英語免除の大学受験用英語テストとは。

皆さん「TEAP」を知っていますか?このテストのスコアを使った新しい大学入試が私立を中心に増えています。「TEAP」についてまとめてみました。

皆さん「TEAP」を知っていますか?2014年度から実施されるようになった「大学教育レベルにふさわしい英語力」を測るためのテストです。このテストのスコアを使った新しい大学入試が私立を中心に増えてきています。上智や立教ではすでに導入されており、2017年度からは早稲田でも導入されるようです。そこで今回は聞き慣れない人の多い「TEAP」についてフォーカスを当てたいと思います。

TEAPってそもそも何?

「Test of English for Academic Purposes」の頭文字を取ってTEAP(ティープ)と略されます。TEAPがどのような目的を持ったテストなのか、公式HPに以下のように記載されています。簡単に言うと「大学で使える英語力を持っていますか?」というテストです。

上智大学と公益財団法人 日本英語検定協会が共同で開発した、大学で学習・研究する際に必要とされるアカデミックな場面での英語運用力(英語で資料や文献を読む、英語で講義を受ける、英語で意見を述べる、英語で文章を書くなど)をより正確に測定するテストです。

出典:www.eiken.or.jp

TEAPの特徴

総合的な英語力を正確に把握できるよう「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能でテストが構成されています。各技能でどのような問題が出るかは後ほど紹介しますが、出題範囲としては「大学で使える英語力を持っていますか?」というコンセプトに基づいて大学教育で遭遇する語彙・場面・分野を想定した設定・内容となっています。アカデミックな英語に特化したテストだと言えます。

また、大きな特徴として受験資格が高校2年生以上となっており、高校1年生は受験できないテストになっています。

成績評価方法

TEAPでは各技能に対して「Score スコア」と「Band バンド」と呼ばれるもので成績をつけます。それぞれについて説明していきます。
まず「スコア」は文字通り各技能の得点のことを表しています。ただし、単なる素点が表す得点ではありません。日程ごとに難易度が異なる場合でも同一の尺度で比較できるように、標準化と呼ばれる問題難易度によって調整された得点がスコアとして表されます。例えば、素点で70点を取ったとしても、平均70点の試験と平均30点の試験では後者の方が高くスコアが算出されるということです。また、スコアの有効期限はスコア取得後2年間となっています。
一方「バンド」は世界的に利用されているレベル表示を用いた各技能における学力層を表しています。全6段階のレベルのうち初球から中級者のレベルに当たるA2,B1,B2までの力をTEAPでは測定できます。世界的に利用されているレベル表示で自分がどこに位置するのかを知る目安となる訳です。以下に6段階のレベルを記しておきます。

初級 A1 → A2 → B1 → B2 → C1 → C2 上級

簡単にまとめると「スコア」は得点、「バンド」は学力層を表現しているということです。

2016年度受験スケジュール

年3回試験が行われ、複数回の受験が可能です。以下が2016年度のスケジュールとなっています。

第1回
試験日付:7/24(日)
申込期間:5/16(月)~ 6/19(日)コンビニ・郵便局ATM
     5/16(月)~ 6/30(木)クレジットカード
第2回
試験日付:9/25(日)
申込期間:7/19(火)~ 8/21(日)コンビニ・郵便局ATM
     7/19(火)~ 9/1 (木)クレジットカード

第3回
試験日付:11/20(日)
申込期間:9/12(月)~ 10/16(日)コンビニ・郵便局ATM
     9/12(月)~ 10/27(木)クレジットカード


受験可能な都市としては全国11都市(札幌 / 仙台 / 埼玉 / 千葉 / 東京 / 神奈川 / 静岡 / 名古屋 / 大阪 / 広島 / 福岡)が指定されています。申し込みの際に受験する都市を指定するようになっています。

また、受験申し込みの際には「TEAP ID」の登録が必要となっています。ID登録には
①カラーの顔写真データ
②メールアドレス
③TEAP IDとして利用する6~12桁の半角英数字
④セキュリティ用の質問
の4項目が必要となるので注意してください。

受験パターン・受験料

「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能でテストは構成されていますが、3つの受験パターンが存在します。出願大学によって要件が異なっていたり、パターンによって受験料が異なります。以下の3パターンです。


●4技能パターン:Reading / Listening + Writing + Speaking(受験料 15,000円)

●3技能パターン:Reading / Listening + Writing (受験料 10,000円)

●2技能パターン:Reading / Listening (受験料 6,000円)

試験時間

TEAPの試験は各技能ごとに1日にまとめて行われます。試験時間も各技能ごとに異なります。TEAPの1日のスケジュールは以下のようになります。なお、リーディングとリスニングは同時受験することになっています。


9:30     午前集合時間
10:00〜11:10 リーディング(70分)
11:12〜12:02 リスニング (50分)

13:00     午後集合時間
13:30〜14:40 ライティング(70分)
15:00〜17:05 スピーキング(10分) ※1

※1 スピーキングテストは15:00から順次開始となる。
  受験番号によりブロックAとブロックBに分かれている。
  ブロックBの最終終了予定時刻が17:05前後。

朝から夕方までの長丁場となっています。スピーキングは少し特殊な受験時間となっていることに注意しましょう。

どんな問題が出るの?4つのカテゴリーごとに紹介!

4つのカテゴリーを改めて確認すると、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングで構成されています。各カテゴリーごとにどんな問題が出るか見ていきましょう。

Reading リーディング

配点:100点
試験時間:70分
問題数:60問
解答方式:マークシート方式

大問
Part1 :語彙・語法(20問)
センター試験の大問2のような構成

Part2A:図表の読み取り(5問)
図表のみが1つ与えられ、それに関する設問が1つという構成

Part2B:掲示・Eメールなどの読み取り(5問)
掲示やEメールの短めの文章が与えられ、それに関する設問が1つという構成

Part2C:短い英文の読み取り(10問)
掲示やEメールではない短めの文章が与えられ、それに関する設問が1つという構成

Part3A:長い英文の読み取り(8問)
長文が2つ与えられ、各々4箇所が空欄となっているので空欄に当てはまる選択肢を選ぶという構成

Part3B:長い英文の読み取り(図表も含む)(12問)
図表なども含まれている長めの長文が2つ与えられ、各長文に対する問が6問ずつあるという構成


全体としてセンター試験形式とTOEIC形式を組み合わせたような問題構成になっています。リーディングに関しては独特な設問がないので、TEAPに対して特別な対策が必要ではないと思います。ただ、全体の流れを把握して時間内に問題を全て解ききるための訓練は必要かもしれません。

Listening リスニング

配点:100点
試験時間:50分
問題数:50問
解答方式:マークシート方式
英文の読み上げ回数:1回

大問
Part1A:短い会話の聞き取り(10問)
教授や留学生などとの1つの短い会話に対する設問が1つという構成

Part1B:短い英文の聞き取り(10問)
1つの講義や報道情報などに対して設問が1つという構成

Part1C:短い英文の聞き取り(5問)
1つの短い英文に対して図表が選択肢として与えられ、からどれが正しいかを選ぶ構成

Part2A:長い会話の聞き取り(9問)
Part1Aの長い会話バージョンで、会話に関する設問が3つという構成

Part2B:長い英文の聞き取り(16問)
Part1Bの長い会話バージョンで、会話に関する設問が3つという構成


全体として、センターリスニングより難しい内容の聞き取りになっています。さらに、センターリスニングでは英文が2回読まれますが、TEAPでは1回だけとなっています。そのことからもリスニングに関してはしっかりと対策をしないと高得点は難しいように感じます。

Writing ライティング

配点:100点
試験時間:70分
問題数:2問
解答方式:解答用紙への記述方式

大問
TaskA:課題文の要約(1問)
論説記事などを読んで70語程度の要約を作成しますという構成

TaskB:エッセイ(1問)
与えられた図表や掲示、Eメールなどの複数の情報に基づいてエッセイを書くという構成


全体として、普段から要約や自由英作文等のライティングの勉強をしていないと難しいような問題になっています。普段全くライティングの勉強をしていない人は対策が必要だと考えられます。

Speaking スピーキング

配点:100点
試験時間:10分
問題数:4問
解答方式:1対1の面接方式
注意事項:試験内容は録音されて採点に利用

大問
Part1:受験者の生活に関する複数の質問(1問)
受験者自身のことについて複数の質問に対して説明していく構成

Part2:受験者が面接官にインタビュー(ロールプレイ型)(1問)
与えられた設定で面接官に対して自らが対話をリードしてインタビューする構成

Part3:1つのテーマに沿ったスピーチ(1問)
カードに書かれたテーマに関して、まとまりのあるスピーチをする構成

Part4:複数のQ & A(1問)
試験官から複数の話題に対して質問されるので、それに答える構成


全体として、留学経験者や英会話スキルがあるといったスピーキングの経験がある人でないと難しいような問題になっています。普段全くスピーキングをしていない人は聞かれそうな質問に対しての解答を事前に準備し、暗記する必要があると考えられます。

リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの各見本問題も公式HPに載っているので下記リンク先で確認してみてください。

入試でTEAPを採用している大学一覧

2016年度と2017年度TEAPを採用している主な大学を一覧でまとめました。自分の志望する大学もTEAPを採用しているかもしれません。

2016年度TEAPを採用している大学

●大学名(入試形態・必要技能数):学部学科名


●上智大学(TEAP利用入試・2技能 or 4技能):全学部全学科(国際教養学部を除く) 

●立教大学(グローバル方式・4技能):全学部

●中央大学(英語運用能力特別入学試験・2技能):経済学部、法学部、商学部

●青山学院(一般入試C方式 / 自己推薦入試・4技能):文学部 英米文学科
●青山学院(一般入試B方式・2技能):総合文化政策学部 総合文化政策学科
●青山学院(一般入試B方式 / 自己推薦入試・2技能 or 4技能):地球社会共生学部 地球社会共生学科

●東京理科大学(グローバル方式入試・2技能):経営学部 ビジネスエコノミクス学科

●学習院大学(公募制推薦入試 / AO入試・2技能):国際社会科学部

●関西大学(AO入試・2技能):外国語学部

●関西学院大学(センター利用入試・4技能):全学部


※ 2016年4月13日付の情報なので採用校がより増える可能性あり


主要な有名大学以上をピックアップしています。上智や立教、青山学院などのMARCH以上の大学もTEAPを採用し始めているのがわかります。他にもたくさんの大学が採用しているので、リンク先を参考にしてください。

2017年度TEAPを採用している大学

●大学名(入試形態・必要技能数):学部学科名


●明治大学(一般選抜入試・4技能):経営学部
●明治大学(グローバル型特別入学試験・4技能):政治経済学部

●筑波大学(推薦入試・4技能):医学類

●早稲田大学(英語4技能テスト利用型の一般入試・4技能):文化構想学部、文学部

●九州工業大学(一般入試 / 推薦入試Ⅰ / 推薦入試Ⅱ・4技能):文学部 英米文学科


※ 2016年4月13日付の情報なので採用校がより増える可能性あり


主要な有名大学以上をピックアップしています。2017年度ということでこれから続々と採用校が増えることが予想されますが、2016年度との大きな違いとして早稲田大学や国立大学(筑波大学や九州工業大学)も採用し始めているという点です。特に筑波大学は医学類の推薦入試に必要ということで医学部狙いの人は早期にTEAPを受験しておくのは1つの受験戦略かもしれません。2016年度同様に他の大学も採用しているので、リンク先を参考にしてください。

まとめ

「TEAP」がどんなテストなのか、どの大学が採用しているのか分かりましたでしょうか。あまり馴染みのない試験かもしれませんが、自分の志望大学がTEAPを採用している場合には受験を考えてみてはどうでしょうか?志望大学への入試方法がいくつかある場合には可能性が低くても、出願できる入試に対しては出願すべきです。例えば、上智の2014年度のTEAPを利用した入試では、ほとんどの人が補欠以上の結果を手にいれたなんて噂もあります。自分の志望大学によりますが、TEAPも入試の選択肢に入れてみてはどうですか。

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se-ya

東京工業大学大学院修士2年です。最適化や統計学といったことを勉強しています。映像授業の予備校で4年間チューターとして高校生に受験指導してきました。その時の経験から、勉強の仕方や受験校選び、モチベーション管理など広くお伝えできればと思います。少しでも参考になることがあれば幸いです。

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