SNSに気をつけろ!『スタプラ』『勉強垢』の失敗しない使い方

SNSに気をつけろ!『スタプラ』『勉強垢』の失敗しない使い方

勉強をサポートするアプリ『スタディプラス(通称:スタプラ)』や、『勉強垢』と呼ばれるTwitterアカウントを活用しながら、ライバルたちと切磋琢磨して勉強をする学生が多く見受けられますが、実際はどうなのでしょうか。効率的で便利なことは確かですが、使い方を間違えるとかえって悪影響を受けてしまいます。

スタプラ×ツイッター×大学受験という連携技

昨今の受験界隈はデジタル化が進み、今ではスマートフォンのアプリを駆使して、知らない受験生同士で気軽に『つながる』ことができるようになりました。

特に受験生の間で人気なのが、『スタディプラス』というアプリです。これは、勉強時間や勉強に使った参考書、やったページ数などを記録してグラフで可視化し、タイムラインで情報を共有して、友だちと励まし合うことでモチベーションを高く継続できるスグレモノで、今では利用者数が50万人もいる人気アプリになっています。

また、Twitterの『勉強垢(勉強アカウント)』も根強い人気を保っています。大学受験や資格試験の勉強のやる気を維持するために、勉強のことだけをつぶやくアカウントや、同じ目標をもつ人びとと「つながる」ことが出来るのです。

さすが21世紀というべきか、とてもスマートかつ効率的で、画期的なアイデアです。
しかし、ものごとには必ずメリットとデメリットが存在します。特に、これら『スタプラ』『勉強垢』では、SNSコンテンツにのめり込みすぎて本来の目的である『モチベーション』がかえって下がってしまう危険性があります。今日は、そんな"SNS×大学受験"がもたらす悪影響について説明し、どのようにSNSを活用すべきか、という事について論じたいと思います。

モチベ上昇?学習の邪魔?SNSがもたらす悪影響とは

まず、具体的にどのような悪影響が考えられるか実際に見てみましょう。

失敗ケース①:自己満足に陥る

前段で説明したように、スタディプラスでは「勉強時間の計測」と「受験生同士のつながり」を活かしてモチベーション維持・計画の管理ができることが強みですが、そこには問題も存在します。それは、ただの自己満足に陥ってしまうことが多い、ということです。

もちろん、勉強時間を計測し、参考書を登録し、努力の結果をグラフとして可視化し、ほかの人の勉強時間等と比較できるのはすばらしいのですが、一方でこれは『勉強時間』『使った参考書』『やったページ』だけを重視してしまいやすくなります。過去の記事でもしばしば言及されていることですが、勉強に求められるのは何も時間数だけではなく、集中度と理解度(=つまり「質」)が必要なのです。

総括すると、『スタプラ』そのものは画期的なシステムですが、勉強において重要な『質』の部分はグラフには可視化されません。そのため、グラフ化されやすい勉強時間や使った参考書、やったページ数のみに注目しがちです。しかしそうなってしまうと、それは『勉強している自分』を演出しているだけになりがちです。言い換えれば、ダラダラと無駄に勉強時間を割いて、ただ『勉強した気』になっているだけになる危険性があるのです。これはまさに自己満足であり、そこに伸びしろはありません。

Twitterの勉強垢も同様です。『勉強垢』自体は悪いものではありませんが、『やりすぎるとかえって逆効果』の行動が以下の5パターン存在します。

①自分が作ったノートの写真をツイート
②新しく買った文房具・グッズの写真をツイート
③使っている参考書をズラリと並べた写真をツイート
④カフェで勉強している写真をツイート
⑤同じ受験生同士で、志望校や勉強時間などについて尋ねるアンケートを募集する

上記にいくつも当てはまっているタイプの学生は要注意です。
いずれも勉強に対して関心を持ち、真面目に取り組もうとしているからこそできるツイートなのですが、一方で『フォロワーに見せるため』にわざわざ苦心して時間を無駄にしたり、『やってる感』を演出するだけで終わるパターンも多いです。もちろん、ツイートをすることは、モチベーション維持のためにはよいことですが、やりすぎて目的と手段が逆転する(=つまり、写真をとること/ツイートをして反応を集めることが目的になってしまう)と、非常に良くない状態になります。

失敗ケース②:つるんだ結果、ぬるま湯 or 地獄風呂

また、『スタプラ』の提供するサービスのひとつに、同じ参考書を使っている人や同じ志望校の人でコミュニティをつくるというものがあります。これもモチベーション管理の上ではすばらしいサービスですが、活用次第ではかえってマイナスになってしまいます。

失敗ケース①で説明したように、上手に使わなければ単に『勉強した気』になりやすい性質をもっているアプリなので、『同じ志望校を目指している人で情報交換しましょう!』などといったコミュニティを作った場合も、かえってモチベーションが下がる危険性が潜んでいます。例えば、模試の成績配布が行われる頃には「できなかった者」同士では傷の舐め合いが行われ、「できた者」同士では、マウンティングをし合うという『ぬるま湯』あるいは『地獄風呂』が出来上がります。加えて、「今回の模試、問題が難化したよね」「ほんとそれ。あれは無理」「それは解けたけど、○○がダメダメだった~」というような"化かし合い"が勃発する可能性も多分にあります。これでは心も休まりません。

もちろん、中にはコミュニティを有効活用し、モチベーション維持のための刺激としている学生もいることでしょう。しかし、アプリ使用者の学力にかかわらず、上記に述べたようなリスクが常に存在することは確かです。結局のところ勉強は「自分との戦い」であって、「友人との切磋琢磨」は、自分としっかり向き合えている人がやるからこそ、はじめて効果が出るのです。

Twitterでのコミュニティも同様です。
あくまでも『やるべきこと』をしっかり自覚して勉強し、ツイートやフォロワーとの交流はあくまで副次的なものだと考えているようなアカウントであれば、上手にアカウントを運用できていると言えます。

しかし、『勉強のやる気が出ない~』といったツイートをする、またはそのような意識の低いに対して『お互い頑張ろうよ!』『それな~、最近忙しいもんね』といったような反応を返したりすることや、『RT数×1時間分勉強します!』『一緒に徹夜勉強!』といった企画ツイートをする学生は、完全なる無駄足を踏んでいると言って良いでしょう。言い換えれば、生産的に使うべきTwitterアカウントを、非生産的な方法で台無しにしているのです。

勉強の妨げにならないための心構えと活用法

では、どのようにしてSNSを活用すれば良いのでしょうか。
以下に、いくつかの心構えと活用法を提示したいと思います。

「つながる」ことの無意味さを自覚する

のっけから厳しい話ですが、重要なことです。
勉強のお供にSNSを使う学生の心理としては、

①同じ志をもつ学生とつながって刺激を受けたい
②不安を分かち合って軽減したい
③情報共有などをしてモチベーションを高めたい

という3つが主なものかと思います。これまでに述べてきたように、SNSを使う事はもちろん上記を満たすメリットが存在します。しかし、そもそもこれらは一人でも解決可能ではないでしょうか。

・同じ志をもつ学生から刺激をもらわなければ、勉強にやる気が出ないのでしょうか。
・不安になるくらいならば、今するべきことを死に物狂いでやるべきではないでしょうか。
・情報共有といっても、相手の情報が確実に正しいわけではありません。調べればいくらでも情報は出てくるのだから、そこから自分で取捨選択すればいい話ではないでしょうか。

受験勉強はネットゲームではありません。人とつながればつながるほど効果的、という訳ではありません。適度に距離を置きながら、自分ひとりだけの『戦い』にいそしむ必要があります。そのことに自覚的でなければ、かえって『つながり』に飲まれてしまいます。

少しだけ、自分を追い込んでみる

SNSに甘えすぎず、上手に付き合うために必要なのが『他人に助けやモチベーションを求めない』ようにしてみることです。『最終的には自分との戦いなんだ』ということを自覚し、『孤独な状態でもモチベーションを生み出せる』覚悟を用意した上でSNSを使えればこれほどに有利なことはありません。その覚悟をつくるためには、自分を少し追い込んでみる必要があります(筆者はあまり精神論が好きではないのですが、こればかりは本当に必要なことだと考えています)。

まずは、以下のことを実践してみてください。

・勉強ができない(or勉強時間が取れない)と思い悩んでも、他人には言わず黙って勉強を続ける。
・受験勉強で不安な気持ちになっても、すぐ誰かに頼るのではなく『どうすれば不安が解消できるか』を自分で考えて実践する(特段の事情を除いては、それは単に勉強が足りてないだけです)。
・ノートを「見栄え」「綺麗さ」「完璧さ」「わかりやすさ」を重視して書かない。参考書や問題集の復習の際に、とにかく理解するためだけに書いてみる(それがあなたの真のノートです)。
・気晴らしの時間を制限する。起床・就寝時間を設定する。規則正しい生活を続ける。
・志望校や受験テクニックの話をおおっぴらにしない。よい図書館やよい文房具、使える参考書、面白い講師、悪い教師、難しい問題などに出会ったとしても、それを自分の中に押しとどめて、自分のなかだけで完結させてみる。

SNS機能の利用を実験的に減らし、適度な距離を置く

これまでに伝えたデメリット・心構えを理解して、「少し当てはまっているかも/やばいかも」と思った学生は、まずはSNSのログイン頻度を実験的に減らす/やめてみることをおすすめします。

『スタプラ』であれば、SNS機能を利用しない、『Twitter』であれば低浮上になってみる/一日はツイートを閲覧しない、ということを実験的にやってみましょう。それで「どうしても辛い」というのであれば、それは依存している証拠です。一日のツイート数を設定するなどのルール決めを行って利用を続けるか、いっそアプリ自体を消すことをおすすめします。

おわりに

"SNS×大学受験"の相性は良好ですが、一方で大きなリスクも存在します。
皮肉なことですが、メリットだけを上手に抜き出すためには『つながる』ことを拒否することも必要なのです。ネガティブな内容になってしまいましたが、この記事の内容を心の片隅に置いてくれたらと思います。

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たかみ

慶應義塾大学法学部に在籍している2年生かつ、元無気力系引きこもり。自分の経験を踏まえてモチベーション・自己管理などの記事を発信したいと思います。また、家庭教師・個別指導のアルバイト経験を活かして受験勉強に関する情報も発信できたらと思います。

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