受験競争の弊害?!慶應義塾大の抱える『学歴コンプレックス』とは

受験競争の弊害?!慶應義塾大の抱える『学歴コンプレックス』とは

自分の学歴に劣等感をもつ『学歴コンプレックス(学歴コンプ)』現象は、早慶の一角、名門(であるはず)の慶應義塾大学でも当然存在します。今日は『学歴コンプレックス』にありがちな特徴をまとめながら、慶應義塾大学におけるいくつかの例を紹介したいと思います。

はじめに

こんにちは。慶應義塾大学法学部3年のものです。

皆さんは『学歴コンプレックス』という言葉を聞いたことがあるでしょうか。端的に言ってしまえば『手の届かなかった大学に劣等感を持つこと』です。受験勉強に勤しむ皆さんにとっては"聞きたくない!"と思うかもしれませんが、どんな大学でも、学生生活・就職活動などで学歴コンプレックスに直面することは避けて通れません。これは、私学の雄、(一応の)名門である慶應義塾大学でも当然存在します。

今日はそんな『学歴コンプレックス』の基本事項をまとめながら、筆者(平成26年度入学)の体験をベースに、慶應義塾大学におけるいくつかの"コンプレックスネタ"を紹介したいと思います。

『学歴コンプレックス』の意味と特徴

本題に入る前に、『学歴コンプレックス』のおさらいから始めましょう。
そもそも、学歴コンプレックスとは何なのでしょうか。『実用日本語表現辞典』による定義を見てみます。

自身の学歴に対する劣等感を意味して用いられている語。自身よりも高学歴の人に対する嫉妬や、他人の学歴を必要以上に気にする行動などとして表面化することが多いとされる。

出典:www.weblio.jp

上記の定義における『学歴』は、本来は小・中学校、高等学校、専門学校、大学の学部・大学院等の教育機関における学業上の経歴を指しています。つまり『高卒』『大卒』『院卒』といった"くくり"を『学歴』と呼びます。

しかし、多くの場合では『大学の名門度・難関度』という意味で使われています。
そのため、一般的に『学歴コンプレックス』は『自分が属している大学の名門度/難関度と、より名門な他大学を意識・比較してしまうようなこと』を指します。例えば、気分が落ち込んでしまったり、"自分の大学はダメだ"と卑屈になってしまったり、他人が通っている大学を過剰に気にしてしまう状態に陥ることです。

このような『学歴コンプレックス』は、大学受験上での個人的な失敗や、世間的な評価(例えば、東大と慶應なら東大のほうが名門である!などの文言)が引き金となることが多いです。また、更に厄介なことに、自分が受験失敗したわけではなくとも、"○○大に落ちたから△△大に入学した、本当は○○大に行きたい"と言うような学生と一緒にいると、自分までそのような劣等感を感じてしまうような『コンプレックスの伝染』の可能性も含んでいます。

このような『大学の名門度』での劣等感を感じるケースは、①東京大学/京都大学/一橋大学/東京工業大学落ちの早慶生、②早慶落ちのMARCH生(特に、早稲田落ち明治は有名)、③MARCH落ちの成蹊・成城・明治学院生といったタイプの学生に見られやすいです。

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出典:fanblogs.jp

受験エリートのプライドとコンプレックスを描いた、
『東京大学物語』の1ページ

本当にあった!慶應義塾大学の『学歴コンプレックス』エピソード

それでは上記の説明を踏まえた上で、実際に筆者が体験した、慶應義塾大学における『学歴コンプレックス』エピソードを紹介したいと思います。これから紹介するエピソードは、筆者の個人的な体験がベースになっているものの、滑り止めにされる可能性の高い私立大学ではしばしばあることだと思います。

エピソード①:入学式で『東大落ち』の存在に言及する

2014年4月。新生活への期待と不安を交えながら、筆者は慶應義塾大学入学式へ出席していました。
日吉キャンパスの体育館。紅白ではなく、紺赤紺の『慶應カラー』垂れ幕が一面に広がっています。
壇上には福沢諭吉の大きな肖像画。塾長やOB/OGのありがたいお話の後で、慶應義塾大学體育會(体育会)応援指導部による、毎年恒例『新入生歓迎の応援』が始まりました。慶應大学の入学式では、応援団が、歓迎を兼ねて『慶應義塾塾歌』『若き血』などの校歌・応援歌を歌い、更にメッセージを送るのが恒例行事です。2014年度もその例に漏れませんでした。筆者は、当時の応援団長が新入生へ向けて放ったメッセージが今でも忘れられません。

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(マイクなしの大声で)『新入生のみんな!入学おめでとう、君たちの中には"""不本意ながら"""慶應義塾に入った人もいるかもしれない。しかし、一つ伝えたいことがある・・・慶應義塾は楽しいぞォ!!!』
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僕を含む、その言葉を聞いた新入生の反応はまちまちでした。緊張が解けたように笑う学生もいれば、クスクス笑う学生、「関係ない」と言わんばかりに無反応な学生、入試形態が多様な分だけ反応も色々だな、と感じたことを覚えています。


エピソード②:教授が気を遣う

入学直後の新歓・オリエンテーション期間中は、慶應の教授陣が「気を遣う」光景を見ることができます。入学後のガイダンスでは必ず、

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『皆さん、慶應は君たちにとって正しい選択です。今はどうかわからないけれど、""卒業してからネットワークのありがたみを感じる""大学ですよ』

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といった旨のことを必ず誰かしらの教授が言うのです(ちなみに2014年度では、慶應義塾長が同じことをスピーチしていました)。昔から慶應は愛校心が強く、結束が固いとは言われてきましたが、『あ、それ教授が言っちゃうのね』と感じてしまいます。

また慶應の政治学科の場合だと教授陣も慶應出身の割合がかなり高いため、講義中に無意識に慶應の学生を褒めるパターンもいくつか存在します。例えば講義で『日本』という国号は何世紀ごろできたのか?といった『ミニ歴史クイズ』的な話題を振り、学生の多くが正解すると『さすが法学部、みなさんは優秀ですね』的なリップサービスをぶち込んできたり、逆に学生の授業態度がよくなかったりすると『皆さんは慶應に入るくらいの知能があるのに、なんでそんなにやる気が無いんですか?』とたしなめる事が時折あります。このパターンは3~4年生向けの授業でも見られますから、相当な愛校精神です。

また、『気を遣う』とはまったく逆ですが、個人的に最も印象的だったのは、社会学を教えるある教授が学生に向けて放った以下の一言です。

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「皆さんは慶應に入って一安心しているかもしれませんが、ある意味では不幸です。上は東大や京大が居て、同レベルには早稲田。下はMARCHの優秀な学生たちが突き上げてくる。日本の大学の中で、誰よりも競争させられる立ち位置の学生なのかもしれません。」
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これは筆者が1年生の春の授業で言われたことです。的を得ているけれども、「やめてくれよ」という感じです。

このように、慶應義塾大学は教員にも『学歴』に対する感度があります。『コンプレックス』とまでは行きませんが、『大学のレベル』を内面化している態度を表わしているという点では同じと言えるでしょう。

エピソード③:新入生の学歴自虐ネタがきつい

ただ、やはり一番『学歴コンプレックス』を感じさせたのは、『新入生の受験自虐ネタ』のきつさです。一般入試で慶應に入る人は、基本的に東大・京大・一橋・東工大といった首都圏の難関国立大学に落ちた人が多い印象です。そのため、大学入学当初は『○○落ち』というネタで仲良くなる学生がちょくちょく見かけられました。流石に学年が上がればそのような話も無くなりますが、心の中にコンプレックスを秘める学生は珍しいものではありません。

また、私大専願で合格した学生や、他の入試形態で入った学生の間でも『慶應は難関国立の下にいる』というイメージはあるので、そのせいで微妙なコンプレックスを抱く人もいます。めんどくさいですね。

おわりに

いかがでしたか。
慶應義塾大学をはじめとして、早稲田やMARCHなどの難関私大にもこのような『学歴コンプレックス』はあるでしょうし、大学によってコンプレックスの"ネタ"も異なるかと思います。慶應の場合、愛校心が強すぎるがゆえの特徴が表れていたように思います。大学毎の違いを比較・分析してみても面白いかもしれません。

『学歴コンプレックス』というのは、競争社会においては「闇」の部分でありながらも、ある種しょうがない側面もあるのかと思います。押しつぶされてしまっては面白くないので、適度な距離感をもちつつ茶化しながらコンプレックスと付き合っていきたいですね。解消方法はたくさんありますが、『ネタにする』ことも一つの方策ではないかと思います。

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たかみ

慶應義塾大学法学部に在籍している2年生かつ、底辺高校出身、元学校嫌いの意識低い系。自分の経験を踏まえてモチベーション・自己管理などの記事を発信したいと思います。また、家庭教師・個別指導のアルバイト経験を活かして受験勉強に関する情報も発信できたらと思います。

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