現役慶應生が教える、慶應法学部「英語」の攻略法

現役慶應生が教える、慶應法学部「英語」の攻略法

現役の慶應法学部2年生による、法学部英語の攻略法。慶應法学部の英語は、私大英語の中でもトップクラスに「難問」が多いと言われがちですが、実際は、地道なインプット/アウトプットが重要になってきます。慶應法学部を志望する学生にぜひ参考にしてもらえればと思います。


こんにちは。慶應義塾大学法学部に在籍している3年生です。
『慶應法学部の英語』というと、みなさんどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「慶應法の英語はイギリス出身者が作っており、アメリカ英語と表現方法が違う」「とにかく細かい上に難解で、ネイティブでも意見が分かれることがある」などと噂されるように、一癖も二癖もある問題が多いです。大学受験の英語としては、最難関の一角と言ってもよいでしょう。

しかし、そんな慶應法学部の英語も「やるべきこと」を地道に積み重ねていけば、合格に必要な点数を出すことは必ずできます。正しい方向に向かって積み重ねた正しい努力は決して裏切りません。今回はこの慶應法学部の英語を突破するための学習法について、体験談を踏まえた攻略法を書きたいと思います。参考になれば幸いです。

慶應義塾大学法学部の英語の特徴とは?

問題はすべてマーク式となっており、回答時間は80分です。設問等はすべて英語で書かれており、
語彙のレベルはかなり高いです。全体を通して、文法・語法・単語の知識「だけ」を問う設問が多いです。

2015年度・2016年度では、下記のような問題構成になっています。
[Ⅰ] 文法問題(文法的ミスを指摘)
[Ⅱ] 会話問題(語句を選択し、空所を補充して会話文を完成させる)
[Ⅲ] 語彙問題(傍線語句の適切な定義を選択する)
[Ⅳ] 長文読解(段落の要旨・空欄補充・語句整序など)

また、2015年・2016年度ではありませんでしたが、これまでの入試では「発音・アクセント問題」や「インタビュー問題(インタビューのQ&Aを正しく組み合わせる問題)」が出題されていました。特に「インタビュー問題」は突出してクセが強く、問題形式に慣れていないと痛い目を見る可能性が高いです。今後の入試で出題される可能性があるので、絶対に過去問で対策しておきましょう(実際、2013年度入試では出ませんでしたが、2014年で再度出題されたことがあります)。

特徴に基づいて行うべき対策

これまでに見てきたように、慶應法学部の英語は「学生をふるいにかける」タイプの試験です。つまり、ほぼ全員が分からないような超難問を多く忍び込ませ、『出来る問題と出来ない問題を見分けさせる』ものが多いです(2014年の大問2は特に顕著です、これを解ける受験生はごく少数でしょう)。

そのため、重要になるのは「超難問に固執することなく、解ける問題を確実に押さえて得点源にすること」です。まずは徹底的な基礎学習を怠らないようにしましょう。しかし、それでも「他の受験生と差をつける」学習は必要になってきます。「差をつける」学習には、下記の3分野に関して、地道な学習を積み重ねることが大切になってきます。

単語・熟語

私を含め、合格者では、「速読英単語(上級編)」「単語王」「鉄緑会英単語」などに加え、「キクタン12000」「英検準一級」レベルの難単語を押さえた単語集を使用する人が多かった印象です。単語暗記だけに時間が割けないという人は「一日長文を○本読む!」と決め、そこに出てきた知らない単語を抑えていくという方法でもよいと思います。しかし、長文にはまれに受験レベルを超越した難単語等(例:metastasisといった医歯薬系・英検一級レベルの単語)も含まれているため、覚えるべきか単語どうかの判断が必要になるでしょう。その判断能力はある程度単語を脳内にストックしている状態でないと難しいので、インプットが足りていないと感じるは、上に記載した単語集から始めるといいと思います。

熟語についても、文で覚える、熟語集などで覚える等覚え方は様々だと思いますが、個人的には長短文の中で実際に使用されていてどのように使うかが明示されているものがよいかと思います。個人的には、「DUO3.0」、「速読英単語(上級編)」「キクブン270」の暗記が有効でした。これらの参考書には対応するCDがあるので、リスニングが受験科目ではなくとも必ず活用してください。ある科学実験によると、耳での学習は視覚学習単体に比べて三倍の記憶力効果を発揮するそうです。自分の五感をフル活用した学習を進めていきましょう。

文法・語法

法学部の文法問題はマニアックで、(”criticize”はthat節を取らない、など)、ここを完璧にすることは難しいでしょう。学習をこれから開始するという人は、例えば「Next Stage」に記載されているレベルはすべて押さえておきましょう。恐らく、これを網羅するだけでもセンター試験レベルの文法問題はコンスタントに満点が狙えると思います。それができた後に、「スーパー講義英文法・語法正誤問題(河合出版)」や「頻出英文法誤報問題1000(桐原書店)」「Vintage」といった参考書で、難関私大に必要とされるワンランク上の英文法知識を演習・復習にてインプットしていきましょう。ここで大事なことは、問題の正答率よりも「復習をすること」です。受験レベルのかなり細かい文法知識まで掲載されているので、これに掲載されている知識を90%以上自分で説明できるようになれば、受験の英文法問題で困る問題はないと考えてもいいと思います。

極端なことを言えば、『自分が考えてもわからないものは、他の皆もわからないからこれは捨てよう』と割り切っていけるレベルだといえます。この参考書の網羅事項が知識として定着したら、過去問や慶應専門対策参考書で演習を重ねていき知識を「補強」していくような学習がよいと思います。

同時に、これまで身につけた文法事項も定期的にブラッシュアップしていくことを忘れないで下さい。だらついた勉強をしないためにも、タイムアタックなどを取り入れてメリハリをつけた学習ができると理想的です。

長文読解

昨今の大学入試は一昔前の難しい文章を時間をかけてきれいに訳出していくというものから、速読力という言葉に表されるようにスピードが求められるものとなってきているようです。

そのため、月並みですが、「速読」できるようになることが重要です。つまり、英単語をいちいち日本語に翻訳するのではなく、英単語は英単語として「理解」することが必要です。しかし、いきなり「速読しろ」と言われても難しいことも確かです。

個人的には「速読ができるようになる前提として精読ができなければいけない」と思っています。「精読」とは「ゆっくりでも一文一文構造を分解し、意味を理解した上で綺麗な日本語へ訳すこと」「全体として文章はどんなことを言っていたのか理解すること」だと言っても間違いありません。そのために必要となるのが、上で述べたような単語力、文法力だったりします。やはり基礎の積み重ねは大事ですね。

また、慶應の法学部に関わらず長文読解で最重要なのは「文の全体像をつかむ」ことです。その練習のために読み終わった英文を100〜200字で要約してみるといいと思います。また要約の練習は英文だけでなく日頃から新聞の要約などをやってみてもいいと思います。

速読に関してですが、おすすめの学習法は特にありません。「とにかく英文を読む量/英文を聴く量を増やす」ことに尽きると思います。私は「速読英単語上級編」などのCDでリスニングをしながら、「英語をそのまま理解する」勉強をしていましたが、これまでに学習した英文を音読するだけでもかなり効果的です。また興味がある分野があったら、それを英語で読んでいってもいいのではないでしょうか。実際私は、 Harry Potterが好きだったので、それをペーパーバックで読み進めていったりもしました。一見すると受験に関心ない学習のように思われますが、毎日読むことによって読書スピードが速くなったなと実感した記憶があります。耳や音読で「速読」のクセをつけながら長文演習を行い、「代名詞を追う」「段落の要旨を理解する」「構文を確実に読み解く」訓練をしていきましょう。(「参考書では「やっておきたいシリーズ700~1000」や「英語長文問題精講」などがオススメです)英文の解釈については、「ポレポレ」などを使っていた人が多く見られました。慶應の対策としては、インタビュー文や最後の大問で、特に「代名詞を追う」「段落の要旨をまとめる」力が点数に直結するので、常にこれらを意識しながら長文演習を重ねてください。

見込める得点と+αの学習

上記を踏まえて、語彙力・文法力を高めながら長文読解の演習量を増やしていけば、安定して過去問を8割取れるようになると思います。更に意欲的に学習したい人であれば、英字新聞やTIME誌、英書などを読むことも効果的だと思います。おすすめは、Oxford Pressから出版されている「A Very Short Introduction」シリーズ(英書)です。このシリーズは、ある学術テーマに関して、初学者(高校~大学生)向けに紹介を行っており、大学に入った後でも有用なものになると思います。

おわりに

慶應法学部は「難問」が多く、「慶應」だけを狙った対策に躍起になることが多いと思います。確かに過去問演習を含め、そのような対策を行うことも必要です。しかし、合格のためには「語彙力」「文法力」「構文力」を最後の最後まで粘り強く鍛えてることがより重要になってきます。また「受験は忍耐」としばしば言われることですが、ここ慶應法学部では特にそれが顕著と言えるかもしれません。受験期の秋くらいに周りが赤本を開くようになり焦っていくこともあるかと思います。しかし周りのペースに乱されることなく、普段やっていることを普段と同じペースで進めてください。一見すると遠回りに見えるものが実は一番近道だったりするものです。受験生の皆さんが慶應法学部にやってきてくれることを心待ちにしています!

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たかみ

慶應義塾大学法学部に在籍している2年生かつ、底辺高校出身、元学校嫌いの意識低い系。自分の経験を踏まえてモチベーション・自己管理などの記事を発信したいと思います。また、家庭教師・個別指導のアルバイト経験を活かして受験勉強に関する情報も発信できたらと思います。

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